🟢 はじめに:筋膜って、ただの膜じゃなかった!
「筋膜」と聞くと、筋肉を包む“膜”のイメージがあるかもしれません。
でも最近の研究では、筋膜は“感じる器官”としての役割もあることがわかってきました。
この記事では、そんな筋膜の“神経との関係”を掘り下げた研究を、わかりやすく紹介します!
🔍 研究の概要:筋膜の中に神経がびっしり?
紹介する論文はこちら👇
📝 Mense T, et al. (2012). Fascial Innervation: A Systematic Review of the Literature
この研究では、これまで発表された文献をまとめて、筋膜にはどんな神経が分布しているのか?
そしてそれが**痛みとどう関係するのか?**を探っています。
🧠 論文からわかった3つのこと
① 筋膜には「痛みセンサー」が多く存在
筋膜の中には、自由神経終末と呼ばれる“痛みを感じるセンサー”が多くあります。
特に**深い部分の筋膜(例:胸腰筋膜)**は、こうしたセンサーが豊富で、痛みの発生源になりやすいことがわかっています。
② 筋膜の変化=痛みの原因になりうる
炎症・癒着・硬化などの変化があると、神経が過敏になって痛みを感じやすくなることがあります。
これは、原因がはっきりしない慢性腰痛などの背景のひとつかもしれません。
③ 筋膜は「受け取るだけ」じゃなく「反応する」
筋膜には自律神経の繊維もあり、身体の状態に反応して変化する可能性も。
つまり、筋膜は“単なる構造物”ではなく、神経的にもアクティブな組織なんです。
🧘♀️ じゃあ、どう活かせばいいの?
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筋膜へのアプローチ(ストレッチや筋膜リリースなど)は、単に柔軟性を高めるだけでなく、神経的な痛みを和らげる手段にもなり得ます。
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「筋肉のせい」と思っていた痛みが、実は筋膜の問題かもしれない。
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特に慢性痛や姿勢のクセがある人には、新しい視点として役立つかもしれません。
📝 まとめ
筋膜は、感じている。
痛みや違和感の“発信源”になっているかもしれない。
筋膜と神経の関係はまだまだ研究途上ですが、これからのケアやリハビリにおいても、筋膜は無視できない存在です。
🔗 参考文献
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Mense T, Hoheisel U. Fascial innervation: a systematic review of the literature. Surg Radiol Anat. 2012.
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