🟧 一言でいうと…
「筋膜リリースの効果は1日以上持続し、ストレッチよりも長く伸張性を改善できる可能性がある!」
「もっと詳しく知りたい方は、以下の解説もご覧ください👇」
🧪 今回ご紹介する論文
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タイトル:筋膜リリースの効果の持続時間に関する検討
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著者・年:勝又泰貴ほか(2016)
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出典:第9回 骨・関節系理学療法学会(O2-113)
🔍 この論文のポイント
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✅ MFR(筋膜リリース)の効果は1日以上持続することが確認された
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✅ ストレッチよりも他動的な柔軟性(PSLR)において効果が持続
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✅ 長座体前屈(SFE)では、ストレッチよりも30分後〜1日後にかけて有意な改善が見られた
💡 わかりやすく解説すると?
この研究では、筋膜リリースとストレッチング、何もしない対照群を比較し、どれくらい効果が続くかを調べました。
その結果、筋膜リリースを行ったグループは、ストレッチよりも“深い柔軟性(特に他動時)”が長く続いたというデータが出ました。
例えば、
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ASLR(自動)やPSLR(他動)の可動域 → 筋膜リリース群で60分後〜2日後まで改善が持続
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SFE(長座体前屈)も、筋膜リリース群がストレッチ群よりも有意に改善
つまり、「その場でやって終わり」ではなく、時間が経っても身体に良い影響が残るのがMFRの強みだと示されています。
🧠 考察
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MFRは治療の即効性だけでなく、持続性にも優れている
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セッション間が空く在宅患者や外来通院者にも、1日以上効果が持続するMFRは有効
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PSLR(他動)の改善が大きいのは、「痛みの域値上昇」や深部滑走性改善があるからかも
🏃♂️ セルフケア・活かし方
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セルフMFR(フォームローラー)でも、“朝やって夜までラク”が期待できる
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ハムストリングスに行うときは、60〜180秒の持続圧+深呼吸がおすすめ
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ストレッチだけで物足りない方に、セルフMFR→軽いストレッチのセットが効果的!
📝 まとめ
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筋膜リリースは、1回の施術でも効果が1日以上持続することが示された
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ストレッチよりも、特に他動的な柔軟性や深部組織への効果が高い
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今後の治療プログラムでは、頻度や順番を考える際にMFRの持続効果を活かすことが重要
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