🧪 今回ご紹介する論文
フォームローリングが前腕屈筋群の介入側および非介入側の最大筋力に及ぼす影響
▶︎ 日本アスレティックトレーニング学会誌 10巻2号(2025年4月30日掲載)
著:小船尋渡 ほか(東京有明医療大学)
💡 研究の目的と構成
- 対象:健常な成人男女18名
- 評価指標:握力(最大筋力)
- 介入手順:
- 非利き手の前腕屈筋に**フォームローリング(FR)**を実施
- 30秒×3セット(セット間休憩30秒)
- 測定タイミング:ベースライン(BL)、介入直前(PRE)、介入直後(POST)
✅ 主な結果
① 握力が低下した
介入直後(POST)の握力は、BL・PREと比較して有意に低値。これは、FRが施術側だけでなく、非介入側(利き手)にも効果が波及する可能性を示します 。
② クロスエデュケーション現象?
施術した部分だけでなく、反対側にも筋力低下が起こった※。これは、神経系を介した影響(クロスエデュケーション)や、全身の緊張バランスが関与しているかもしれません。
※クロスエデュケーション=片側のトレーニングが反対側にも効果・影響を及ぼす現象
🛠 ポイント
- 「試合前や力仕事前のFRは避けた方がよい」かもしれません。
- 片側だけのケアが全身に影響するというかも!?
🔚 まとめ
- 上肢フォームローリングは、筋力が低下する副作用のある可能性あり
- 介入側だけでなく、非介入側にも影響が出ることがある
- 力を要する動作の直前には注意が必要
「パフォーマンスを下げたくない人は、試合中や重い物を持つ前のFRには要注意かも?」
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